肺がん検診で異常と言われたらー慌てる前に知っておきたいこと

先日、長年テレビで活躍されてきた久米宏さんが肺がんで亡くなられたという報道があり、多くの方が驚きや不安を感じたのではないでしょうか。
このニュースをきっかけに、「自分は大丈夫だろうか」「以前の肺がん検診の結果が気になってきた」と感じた方も少なくないと思います。
肺がんは決して珍しい病気ではなく、誰にとっても無関係とは言い切れません。そのため、こうした報道をきっかけに健康を見直すことは、とても大切なことです。

そこで今回のブログでは、肺がん検診で「異常あり」「要精密検査」と言われた場合に、どう受け止め、どう行動すればよいのかについて、詳しく解説します。
「検診結果をもらったまま、どうしていいかわからない」「すぐに大きな病院に行くべきなのか迷っている」といった場合の参考に、最後までご一読ください。

 

肺がん検診で言われる「異常」とは?

 

肺がん検診では、主に胸部レントゲン検査(胸部X線検査)が行われます。

この検査では、肺の中にあるわずかな変化も影として写ることがあります。
そのため、検診結果で「異常あり」や「要精密検査」と判定され、「もしかして肺がんなのでは…」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

しかし、検診でいう「異常」とは、必ずしも肺がんを疑う影があるという意味ではなく、精密検査で詳しく調べたほうがよい所見が見つかった段階を指します。
つまり、「異常=すぐに肺がん」というわけではありません。

胸部X線検査で異常と判断される主な理由としては、

  • 肺の一部が白く写っている
  • 形や大きさがはっきりしない影がある
  • 前回の検査と比べて変化が見られる

などが挙げられます。
これらの影や濃淡の変化の原因はさまざまで、過去の肺炎や結核の跡、加齢による変化、良性の結節(しこり)など、肺がん以外の理由で異常と判定されるケースも多くあります。

よくある「異常所見」とその意味

  • 肺結節
    直径5mm程度の小さな影。多くは良性ですが、形や増大のスピードを見て判断します。
  • すりガラス影(GGO)
    肺の一部がぼんやり白く映る状態で、早期の肺がんや炎症、線維化などが原因となることがあります。
  • リンパ節の腫れ
    免疫反応によるものや炎症でも腫れることがあります。
  • その他の影
    肺炎後の瘢痕や血管影など、がんとは無関係のケースも少なくありません。

検診は「見逃さないこと」を重視しているため、少しでも気になる所見があれば「要精密検査」と判定されることが多く、精密検査の結果「問題なし」となることも珍しくありません。
大切なのは、必要以上に不安になりすぎず、しかし放置もしないことです。

 

「要精密検査」と判定されたら?

肺がん検診で「要精密検査」と判定された場合は、できるだけ早めに医療機関を受診することが大切です。
この判定は、「がんが強く疑われる」という意味だけではなく、胸部レントゲン検査だけでは判断がつかないため、より詳しく調べる必要があるという意味合いも含まれています。

精密検査の内容は、所見に応じて異なりますが、主に次のような検査が行われます。

  • 胸部CT検査による詳しい画像評価
  • 血液検査
  • 必要に応じた生検:影の一部を採取して病理診断を行うことがあります。
  • 専門医への紹介:呼吸器内科や胸部外科などの専門医が画像や症状を総合的に評価します。

これらの検査によって、影の性質や変化を確認し、今後の対応方針を決定します。

 

「症状がないから大丈夫」と思っていませんか?ー受診を先延ばしにしないことの大切さ

「要精密検査」と言われても、「症状がないから大丈夫だろう」「忙しくて時間が取れない」と受診を先延ばしにしてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、症状がないからといって問題がないとは限りません。

肺がんをはじめとする肺の病気は、初期の段階では自覚症状がほとんど出ないことも多く、検診で初めて異常が見つかるケースもあります。

例えば、肺がんの初期では、

✔ 咳がほとんど出ない
✔ 痛みを感じない
✔ 日常生活に支障がない

といったことも少なくありません。自覚症状がない=問題なし」とは言い切れないのが肺がんの特徴です。

一方で、精密検査をきちんと受けることで、

  • 「何もなかった」という安心を早く得られる
  • 万が一治療が必要な場合でも、早期発見により治療の選択肢が広がり、体への負担も少なく済む可能性が高まる

という大きなメリットがあります。

検診で指摘を受けた場合は、症状の有無にかかわらず、結果を正しく確認することが重要です。
その意味でも、「念のため」の精密検査は決して無駄ではありません。

 

まとめ

 

肺がん検診で「異常」と言われたときは、不安になるのが自然です。
しかし、まず理解しておきたいのは、「異常=すぐにがん」というわけではないということです。
必要以上に不安になり焦るのではなく、大切なのは、結果を正しく確認し、専門医と一緒に検査内容や今後のステップを進めることです。

また、日常生活でできることも意識しておくとよいでしょう。
禁煙や適度な運動、バランスのよい食事など、普段からできることを心がけ、定期的な検診を受けることで、肺がんのリスクを減らし、早期発見にもつなげることができます。

当院でも、検診の結果に応じて、患者さん一人ひとりに寄り添いながら、次のステップを安心して進められるようサポートしています。
異常を指摘されて迷ったときは、まずはお気軽にご相談ください。安心して次の一歩を踏み出すお手伝いをいたします。

 

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