「高血圧の薬が効かない時は睡眠時無呼吸症候群の可能性あり!」

そもそも高血圧ってどういうこと?

まず、血圧とは血管内の圧力のことです。心臓から送りだされた血液が、血管の壁を押す力ですね。その圧力が高い状態を高血圧といいます。高血圧が続くと血管の内側の壁が傷ついたり、厚く硬くなり本来のしなやかさを失ってもろくなる動脈硬化をおこします。また、血液を送り出す心臓にも大きな負担がかかって、心臓の筋肉が厚くなり心臓肥大という状態になります。

※高血圧症有病者の判定は収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最小血圧)が90mmHg以上、もしくは血圧を下げる薬を服用している者

 

高血圧が怖いのはなぜ?

高血圧の怖いところは、自覚症状がないまま血管や心臓に負担がかかって、さまざまな臓器に影響を及ぼすところ。心臓肥大・狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・脳出血・腎不全・大動脈瘤・動脈閉塞症など、気が付かないうちに命にかかわる病気を引き起こす可能性があるのです。

 

降圧薬を飲んでも効かない場合は!?

放置しておくと命に危険がおよぶこともある高血圧。厚生労働省の平成30年度の国民健康・栄養調査では、日本人の20歳以上の二人に一人は高血圧だという結果がでていて、国民病といっても良いでしょう。血圧を下げるために減塩の食事療法や、有酸素運動を定期的に行う運動療法を取り入れても効果がない場合、降圧薬による治療を行います。降圧薬を服用しても血圧の低下が不十分、早朝の血圧が高いという人は、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome=SAS)の可能性があります。

 

高血圧の陰に睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性

睡眠時に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に何度も呼吸が止まってしまう病気。10秒以上呼吸が止まることが、一晩(7時間の睡眠中)に30回以上、若しくは1時間あたり5回以上起こるとSASと診断します。

血圧とどう関係があるのかというところですが、まず、寝ている間に呼吸が止まってしまうと、体に酸素が行き渡らなくなります。身体が酸素不足になるという危機に対して、心臓は心拍数を上げて必死に身体に酸素を送ろうとすることで血圧が高くなってしまうというわけです。本来であれば寝ている間には落ち着いている血圧が、無呼吸により身体は起きて運動しているような状況になり、血圧の変動が継続。睡眠時でありながら副交感神経より交感神経が高ぶっていることに影響を受けて、早朝も血圧が高い状態がみられます。SASの治療をしたら高血圧が改善されたという事例も多くあるので、降圧薬を飲んでも効果が不十分、早朝高血圧の場合、SASの可能性を視野にいれて、一度検査を受けてみて頂きたいところです。

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