血管年齢を測ってみましょう~血圧脈波検査(CAVI・ABI)とは~

日本人の死因上位疾患の原因「動脈硬化」

日本人の死亡原因にガンが多いのは皆さんご存知だと思います。では、「動脈硬化」による心臓や脳の病気で亡くなる人が日本人のおよそ5人に1人だというのはご存知ですか?※

保険などに加入する際に、日本人の死因の上位を占める「三大疾病」という言葉を聞いたことがあると思います。三大疾病とはガン・心疾患・脳血管疾患のことですが、まさにその「心疾患」や「脳血管疾患」の主な原因となるのが動脈硬化なのです。
※ 急性心筋梗塞、その他の虚血性心疾患、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血などの動脈硬化性疾患による死亡数(「平成29年(2017)人 口動態統計(確定数)の概況(厚生労働省)より」

 

動脈硬化って何?

動脈硬化症というと難しく聞こえますが、文字の通り動脈が硬くなること。では、動脈が硬くなるとなぜいけないのか。動脈は血液を心臓から全身に運ぶ血管で、ポンプのような役割を果たしています。強さとしなやかさを併せ持つ弾力性があってこそ効率的に血液を運ぶことができるのですが、その動脈が硬くなると、うまく血液を運び出せずに心臓に負担をかけてしまう。また硬くなることで血管の内側がもろくなり、プラークというコレステロールなどの固まりができ、血管が狭くなったり詰まったりします。必要な酸素や栄養が臓器や組織に行き渡らずに壊死してしまうこともあります。

 

サイレントキラー(沈黙の殺し屋)

動脈硬化は高血圧・糖尿病などの生活習慣病や、加齢、喫煙などさまざまな原因が重なって進みますが、怖いところは自覚症状がないままに進行してしまうところ。気づかないままに心筋梗塞や脳卒中など命にかかわる病気を発症することからサイレントキラー(沈黙の殺し屋)と呼ばれています。また死に至ることがなくても、後遺症として麻痺などの機能障害が残るなど、QOL(生活の質)の低下を招くので気をつけて頂きたいです。

 

あなたの血管年齢は!?

では、どうやって気をつけるのか。血管の硬さや詰まり具合を測定し、動脈硬化の進行度を調べる検査があります。両手・両足の血圧を測定し、心臓から出た脈波(拍動)の血管内での伝わり方や、腕と足の血圧の比を算出してCAVI(動脈の硬さ)・ABI(動脈の詰まり)を測定。動脈硬化の危険因子を持たない人たちの平均値と比較することで血管年齢を評価します。検査はベッドに寝て両手足に血圧計、手首に心電図電極、胸に心音マイクを付け、血圧と脈波の計測を行います。時間は約10分程度です。日常の生活の中でのストレス・運動不足などでも、動脈硬化を促進するといわれていますので、生活習慣病がない方も一度、自身の血管年齢を調べてみてはいかがでしょうか。

 

以下に当てはまる方は検査をおすすめします。

☑年齢は45歳以上(男性)、55歳以上(女性)である。

☑ウエスト86㎝以上(男性)、90㎝以上(女性)である。

☑高血圧・糖尿病といわれたことがある。

☑身内に脳卒中や心臓病になった人がいる。

☑肥満(メタボリックシンドローム)である。

☑責任感が強くうまく息抜きできない。

☑運動はあまりしない。

☑お酒を毎日飲む。

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