睡眠中の熱中症にも気をつけて

「記録的猛暑」という言葉を毎年のように耳にしていますが、皆様お元気でしょうか。熱中症は気温の高い昼間だけでなく、室内でも起こることは既にご存知かと思いますが、睡眠中の熱中症にも気をつけて頂きたいのです。意外にも、熱中症の約4割は夜間に発症しています。寝ている間は、気分不快やだるさ、めまい、こむら返りや手足のしびれなどあっても自覚できないために重症化し、目覚めた時には激しいめまいや嘔吐に襲われ、救急車で搬送されるという事態になることもあります。

 

熱中症はなぜ起こる?

熱中症を引き起こす条件は、「環境」「からだ」「行動」によるものが考えられます。下記等の要因によって、体温の上昇と調整機能のバランスが崩れ、身体に熱が溜まってしまう状態が熱中症です。

●環境・・・気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強い、閉め切った屋内、エアコンのない部屋、急に暑くなった日、熱波の襲来

●からだ・・・高齢者や乳幼児、肥満の方、糖尿病や精神疾患などの持病、低栄養状態、下痢やインフルエンザでの脱水状態、二日酔いや寝不足といった体調不良

●行動・・・激しい労働や慣れない運動、長時間の屋外作業、水分補給できない状況

 

熱中症の症状

Ⅰ度(軽度):応急処置と見守り

  • めまい、失神(脳への血流が瞬間的に不十分になったことで生じる立ちくらみの状態)
  • 筋肉痛、筋肉の硬直(発汗に伴う塩分の不足で生じるこむら返り)
  • 大量の発汗

 

Ⅱ度(中等度):医療機関へ

  • 頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、下痢、虚脱感・判断力や集中力の低下など
    (体がぐったりする、力が入らないなど、従来から熱疲労と言われていた状態。放置すると重症化の危険性あり)

 

Ⅲ度(重度):入院加療

  • 意識障害、けいれん、手足の運動障害・過呼吸・ショック症状など
  • 高体温(体に触ると熱い。いわゆる熱射病、重度の日射病)

 

夜間熱中症の原因

夜は昼間ほど暑くないので油断しがちですが、日中に蒸し暑く、体から水分や塩分が失われていると、既に運動能力や体温調節機能が低下した状態になっています。室内の状態は、昼間に壁や天井に蓄えられた熱が夜に放射熱となって室温が上がります。そして、睡眠中は水分が補給されず、呼吸や汗で水分が排出されるのみとなるので脱水症状になりやすく、睡眠中の熱中症に繋がりやすいというわけです。

熱中症で脱水が進むと、血液がドロドロの状態になり、脳梗塞や心筋梗塞を発症することもあるのでくれぐれも注意して頂きたいと思います。

 

夜間熱中症の対策
  • 適切な温湿度の調整 (室温が28℃を超えると「睡眠中熱中症」のリスクが高まる)
  • 入眠前、起床時の水分補給 (寝る前と起床後少なくともコップ1杯ずつの水分補給)

寝ている間には、自覚はなくても汗をかいて実はかなりの水分が失われます。枕元に飲料を用意しておくと良いですね。
※夜間のトイレを避けるために水分を控えることによる摂取量の不足に注意
※カフェイン飲料とアルコールは利尿作用があるため、水分補給には当てはまらないことに注意

 

高齢者は特に注意が必要

高齢の方には、次のような点から、特に注意が必要です。家族や周囲の方の見守りや声かけなど、協力して接して頂きたいと思います。

  • 暑さに対する体の調節機能が低下(加齢によって、汗をかきにくくなり体に熱がたまりやすい)
  • 暑さに対する感覚機能の低下(加齢により、体内の水分量が少なくなることで喉の渇きを感じにくくなり水分摂取量が低下する)
  • 頻尿の心配から、水分摂取量が不十分になる。
  • 体力が低下している方や持病がある方は抵抗力が弱くなっている

また、熱中症になりやすい子どもにおいても、汗腺をはじめとした体温調節能力が十分に発達していないこと、地面が近いほど気温が高くなるため、大人以上に暑い環境化にあることを理解し、周囲の大人が予防・対策に努めましょう。

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