風しん、知らないうちにあなたが広げていませんか?

少し前に、麻しん(はしか)についてのブログでお話しましたが、今日は「三日はしか」とも呼ばれる「風しん」についてです。三日で終わる「はしかみたいなもの」と軽く見られがちですが、妊娠20週頃までの妊婦さんが風疹ウイルスに感染すると、赤ちゃんが先天性風疹症候群を発症する可能性があります。妊婦さんや赤ちゃんを守るため、家族や周りの人が感染してうつすことのないように、風しんのワクチン接種はとても大切で、社会全体として取り組むべきなのです。毎年2月4日は「風しんの日(2(ふう)月4(しん)の日)」。公益社団法人 日本産婦人科医会が2017年夏に「“風疹ゼロ”プロジェクト」を立ち上げ、厚生労働省をはじめ、行政、各種団体等の支援のもと風しんゼロを目指して、風しんに対する正しい理解が広まるように活動しています。

 

 

 

◆風疹とは?

 

風しんは、風しんウィルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症です。主にくしゃみや咳などによる飛沫感染、ウィルスが付着したものを触るなどの接触感染で広がります。ワクチンを接種していない方、過去にかかったことのない方など幅広い年齢層が感染してしまいます。特に妊娠初期の妊婦さんが感染した場合、赤ちゃんにも感染すると死産や流産に至ることもあります。また、赤ちゃんが難聴、先天性心疾患、白内障、精神運動発達遅滞などを伴う先天性風しん症候群を発症する可能性が高くなります。この点が、“風しんは非常に重要な感染症の一つ”とされているところ。そして、恐ろしいのは1人の風しん患者から5~7人にうつる強い感染力。インフルエンザの場合は1人~2人。比較すると、非常に強い感染力だとわかりますね。さらに怖いのは、感染しても症状がでない人も多いため、知らない間に多くの方にうつしてしまうこと。妊婦さんや赤ちゃんを守るためにも、家族、職場を含め社会全体で風しん予防が必要なのです。

 

 

 

◆風しんの症状

 

症状については、感染しても症状がでない場合(15%~30%程度)から、軽度、中等度、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併して重症化してしまう場合までさまざまなので、臨床症状のみで風しんと診断することは困難な疾患です。正確な診断には検査を行いますが、代表的な風しんの症状としては、風しんウイルスに感染後2~3週間の潜伏期間を経て、下記のような症状があげられます。

 

 

 

・発疹:風しんの特徴的な症状は、体全体に広がる細かい赤い発疹です。これは通常、顔から始まり、全身に広がりますが、三日はしかと言われるように3日程で治まります。

 

 

 

・発熱:発熱や喉の痛み、鼻水やくしゃみなどの風邪症状が現れることがあります。

 

 

 

・リンパ節の腫れ:頚部や耳の後ろなどのリンパ節の腫れは、発赤が現れる1週間前から見られ、数週間程度続くことがあります。

 

 

 

◆風しんの予防

 

治療方法については、特効薬はなく対処療法のみとなるため、予防が非常に重要です。風しんのワクチン接種により95%以上の人が風しんウイルスによる免疫を獲得できるとされています。風しんにかかったことがあるかどうか、予防接種をしたことがあるかどうかが不明な方については、抗体検査や予防接種を検討しましょう。

 

 

 

特に、妊婦さんがいるご家族(配偶者や子ども、同居の家族等)については、お腹の中にいる赤ちゃんを守るため、風しんの予防として、予防接種を受けましょう。

 

 

 

また妊婦さんの職場感染の例もあり、通勤途中での感染も考えられるため、予防接種を受けることは、個人の健康だけでなく、社会全体に貢献する重要な行動です。

 

 

 

ただし、妊娠中の女性は予防接種を受けることができません。女性のほとんどの方は過去に風しん予防を受けていますが、受けていない方や抗体が低い方は、風しんが発生している地域において可能な限り人混みを避けるなど風しんにかからないように注意が必要です。

 

 

 

◆クーポン届いていますか?「風しんの第5期定期接種」

 

厚生労働省では、大人がかかると症状が重くなる恐れや、妊婦さんに感染させてしまうと生まれてくる赤ちゃんに障害が起きる恐れがある風しんについて、追加的対策を行っています。子供の頃に風しんワクチンの定期接種の機会がなかった昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性(2023年時点の満年齢が61歳から44歳まで)へ、原則無料で風しんの抗体検査と予防接種を受けてもらえるクーポン券をお住まいの各自治体から送っています。風しんの抗体検査の結果、十分な抗体がない場合「風しんの第5期定期接種」として無料でワクチン接種が可能となる国の事業です。

 

 

 

この年代にあたる男性は、免疫を持っていない可能性があり、風しんにかかりやすく、周囲に感染を広めてしまう可能性が高いので、ご本人と、未来の子どもたちを守るために、是非クーポン券を使って抗体検査や必要な予防接種を受けましょう!「対象となっているはずなのにクーポンがない、探してもどうしても見つからない」という方は、住民票のある市町村にお問い合わせください。

 

 

 

昭和37年~53年度生まれの男性へ 風しんの抗体検査・予防接種を!(政府インターネットテレビ)

 

https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg24211.html

 

 

 

◆大人の風しん対策

 

各自治体で大人の風しん対策の取り組みがあります。大阪府では、無料で風しんの抗体検査を受けてもらえるように「大人の風しん対策」として、風しん抗体検査事業を実施しています。対象は、妊娠を希望する女性、妊娠を希望する女性の配偶者、妊娠している女性の配偶者です(※¹)。実施場所については、下記URLから「1風しん抗体検査事業」に記載の<大阪府風疹抗体検査事業対象者>の実施場所をご覧ください。

 

 

 

https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/koutaikensa.html

 

※¹下記の方は除きます。

 

 

 

・政令市・中核市(大阪市、堺市、高槻市、東大阪市、豊中市、枚方市、八尾市及び寝屋川市)にお住まいの方。⇒各市でも抗体検査を実施しておりますので、 詳しくは各市へお問い合わせください。

 

 

 

・昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性(風しんの第5期の定期接種対象に該当するため)

 

 

 

また検査の結果、抗体価が低いと判明した場合、お住まいの市町村からワクチン接種費用の助成を受けることができます。市町村によって助成の内容が異なりますので、ワクチン接種の前に必ずお住まいの市町村のホームページ等で内容を確認してください。

 


 ➢ 市町村予防接種担当課一覧

 

 

 

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